1999年と2000年というほぼ同じ時期にファーストアルバムをリリースしたフランスのバンドTAHITI 80とPHOENIX。TAHITI 80のファーストPUZZLEは渋谷ZESTのレジの後ろの壁一面にジャケットが飾られていて購入したのが昨日のことのよう。PHOENIXは会う人会う人「IF I EVER EVER FEEL BETERとTOO YOUNGヤバいよね」と話題になっていて、どちらも僕の東京時代の思い出の1枚と言えます。それから15年近くたちますが、どちらのバンドもハズれなく素晴らしいアルバムばかりをリリースして活動期間も15年ほどたち、PHOENIXは世界中のフェスでもヘッドライナーを務めるるほどのビッグバンドに成長しましたし、TAHITI 80ももうすぐリリースされる新作BALLROOM収録曲CRUSH!が最高過ぎて、ますます期待が高まります。

僕も大好きなこの2つのバンドですが、どれも最高なアルバムから1枚だけを選ぶとなるとPHOENIXは04年のセカンドALPHABETICALで、TAHITI 80は05年のサードFOSBURYです。元々マンチェ世代なので、打ち込みギターポップは好物なのですが、どちらもヒップホップやR&Bからの影響伺えるリズムをバンドサウンドとナチュラルに融合させていて、PHARRELL WILLIAMSの世界的ヒット作”GIRL”の文字通り10年先を行っていたとも言えます。また適度なアーバンさもまことによい雰囲気です。この2つのLPはリリース時に購入してから一度も手放したことはありませんし（レコ屋は売っては買いの買戻しが多いんですよ。効率悪いんですが・苦笑）、これからもずっと聴き続けると思います。

で、話しは変わって、先日結構デカい買取が入りました。ヒップホップやR&BやUK SOULなどのクラブ系中心で、もちろん好きなもの知っているものもあったのですが、一度も聴いたことがないものも多かったので、ちょんがけで全て試聴して、当店向きのものをピックアップし、その第一弾を昨日新入荷として68枚アップしました。その「当店向き」というので、念頭にあったのが上で紹介した2つのアルバムALPHABETICALとFOSBURYでした。元々この2つのアルバムがヒップホップやR&Bに影響を受けているので、先祖帰りとも言えますが、インディーものばかり聴いている方にも入りやすいものばかりだと思います。食わず嫌いをされているみなさん、是非この機会にチェックしてみてください。全てのレコードに試聴をのせてますので、いくつか聴いてもらえれば、なんとなく僕の言わんとしていることが伝わるのではないかと思います。インディーロックやギターポップのみでDJをしているみなさんもこういうのをちょこっと挟むと人との差別化にもなりますし、また幅が広がるのではないでしょうか。

こういう切り口でレコードを紹介できるのは、中古レコード屋ならでは、と昨日の更新は自分の中でちょっとした達成感がありました。これで売れてくれたらもっと達成感があるので、みなさんよろしくお願いします（笑）